企業法務を中心にいろいろと


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留学の意義

いわゆるlaw and economicsというモノに対して、米国留学をした実務法曹がどういう態度をとるべきかについて、NYCのMKTさんに送った自分のメールを記念に掲載しておきます。MKTさんの、「過度なアレルギー反応はダメだよね」という秀逸なエントリに対するコメント。
結局、実務法曹が海外のロースクールで学ぶことの意味は何なのか、という根本的な問いとも関係しているような気がします。
僕自身は、現時点でアメリカで確立されている個々の細かいルールそのものよりも、その背景にある思想というか、個々のルールが形成されてきた過程のようなものを学ぶことが日本法ローヤーとしての自分にとってプラスになるだろうという動機がありましたが、そういう発想からすると、アメリカの会社法や証券規制を学ぶ際に、経済分析という手法は、受け入れられるかどうかとかそういうレベルの話ではなくて、もはや当然の前提なんだと感じてましたけどね。
ただ、自分自身の今の感覚としては、殊更にlaw and economicsに傾注したりそれを自分の売りにしたいという気は毛頭なくて、もっともっと自分の知見を広めていくにあたり開拓していかなければならない一つの領域に過ぎないという感じです。もっとも、たとえば、哲学とか、たとえば、純粋な物理学とかに比べれば、law and economicsという分野がビジネスローヤーとしての自分に与えてくれるものは、より直接的で分かりやすいところがあり、かつ学生時代にちゃんと勉強していなかった自分にとっては、ぽっかりと欠けている部分なので、日本に帰るまでは多少労力を注いでこの分野の知識を深めておきたいかなというようなところはあります。

法曹人口の激増等の事情が影響してのことかどうか知りませんが、海外ロースクール留学、2年目はローファーム研修という、これまでの伝統的な風習が徐々に一般的でなくなってきているという話も聞きます。そんな中で自分は何故ロースクール留学という道を選んだのか、ホントにそれは正しかったのか、今後もそれは正しい道であり続けるのか、そんなことも考えてしまいます。

いずれにしても、米国のロースクールに留学する以上、前提条件の設定がおかしいとか、そういう理由だけでlaw and economics的なものを毛嫌いするのはもったいないというMKTさんのご意見には、100%同意です。

(関連エントリ)
Law and Economicsの学び方
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by in_progress | 2008-05-09 07:49