岡部光明「日本企業とM&A 変貌する金融システムとその評価」
M&Aに関する計量経済学的な分析にかなりのページを割いておられたり、MM理論とかペッキング・オーダー理論といったファイナンスのお話も多く、大変高度で読みごたえのある本なのですが、自分の中に昔からあるステークホルダー論に対する漠然とした不信感のようなものが邪魔をして、いまいち本書の深いところに入っていって何かを吸収するということが上手くできなかったなぁというのが印象です。
2008年 12月 27日
▲ by in_progress | 2008-12-27 08:18 | dkr
2008年 08月 26日
ある考えが正かどうかを調べるには、専門家などに相談したり、専門書を調べたりという方法がとられるが、ある考えを信じたいという動機は、誰に相談するかという選択に影響を及ぼすことを通じて、私達の判断に巧妙に影響を与えることがある。私たちは、他人が何を信じ、どんな意見を持っているかについて、ある程度の予想がつくことが多い。そこで、特定の質問に対しても、どんな答えが返ってくるかについて、ある程度正確に予想することができる。こうした能力を活用して、誰に意見を求めるべきかを注意深く選択すれば、私たちは自分が聞きたいと考えている意見を他人から聞きだす機会を増やすことができる。132頁本の中では、ある仮説が正しいかどうかを検証する際に、仮説に対する好みが仮説の検証のために考慮する情報の質や量に影響を及ぼすという文脈で出てくる話ですので、弁護士に意見書を頼むという局面とは少々違いますけれども、似たような要素はあるかなぁと。
いつどのように疑問を発するべきかについての知識や、ものごとを本当に知るためにはどうすべきであるかについての認識は、教養ある人間にとっての最も重要な要件となるものである。私は、社会科学者こそが、こうした知識や認識を人々に教える最適な立場にあると思う。そういう知識や認識をもっともっと学んでいきたいなと思う今日この頃であります。
▲ by in_progress | 2008-08-26 05:46 | dkr
2008年 08月 24日
▲ by in_progress | 2008-08-24 07:26 | dkr
2008年 08月 23日
もしかしたら、ファイナンスの教授のアドバイスは次のようなものであるべきだったのかもしれない。「ともかく、それを拾ってみたまえ。もし本物だったら、じきに誰かに拾われてしまうはずだから」と。私がランダム・ウォーカーを自任しているのは、まさにこの意味においてである。私は真の価値がいずれは行き渡ると信じているが、時には皆が真の価値に気がつかない状態も存在しうるのである。それゆえ、ごくたまには100ドル札だって落ちているかもしれない。そういう時にはもちろん、私は躊躇なくランダム・ウォークの歩みを止め、さっさと拾うのだ。市場が効率的かどうかという議論は、実務の法律家が口を出せる領域ではないと思いますが、コーポレートガバナンスの問題とか証券訴訟の損害論とかをまじめに考えようと思うと、まったく無関心ではいられないところが悩ましいですね。
▲ by in_progress | 2008-08-23 06:35 | dkr
2008年 08月 06日
▲ by in_progress | 2008-08-06 07:09 | dkr
2008年 07月 31日
▲ by in_progress | 2008-07-31 08:46 | dkr
2008年 07月 29日
▲ by in_progress | 2008-07-29 07:00 | dkr
2008年 07月 16日
これは単に金融や証券投資運用に固有の概念を解説したり、学説を語るだけの浅薄な書物ではなく、まさに「現代」を理解し、「未来」を展望するための人類思想の歴史を語る壮大な書物であるそれはそうと、最近、読みたいと思う本と、読まなきゃいけないと思う本と、実際に手にとっている本のバランスが微妙に悪くなっているような気がしています。この本は、読みたい本であり、実際手にとった本ですが、今の自分が読まなきゃいけない本とはちょっと違うかなという気がしています。
▲ by in_progress | 2008-07-16 06:30 | dkr
2008年 07月 15日
▲ by in_progress | 2008-07-15 05:02 | dkr
2008年 07月 09日
マートン=ショールズの説く効率的市場仮説で育った教授たちは、価格はどこまでもモデルが示唆するところまでまっすぐに到達するものと心の底から信じていた。慢心のあまり、モデルから値動きの限界を予想できると考えた。実際、モデルは彼らに、過去の標準に照らして、どこまでが理論的に適正か、どこまでが予想範囲内かを示してくれた。教授たちが見逃したのは、人間というものは、トレーダーも含めて、いつも理論通りに動くとは限らないことだ。これこそ、ロングターム崩壊の真の教訓だろう。何年かすると、今肌で感じているクレジットクランチについても、いろんな本が出るのでしょうね。金融というビジネスにかかわる人たちは、それを規制するレギュレーターは、また、われわれ金融規制法に携わる法律家は、今回のクレジットクランチから何を学ぶのでしょうね。
(中略)
さいころと違って、市場の動きは、リスクという数学的概念だけでなく、もっと広い範囲で、未来をなべて包み込む不確実性にも左右される。残念ながら、不確実性はリスクとは別物で、限定できない条件であり、数値という制服を着せて整列させるわけにはいかない。(447頁)
▲ by in_progress | 2008-07-09 06:01 | dkr